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実力アナリストの銘柄紹介

【フジクラ(5803) メリルリンチ証券、7月26日更新】
 メリルリンチ証券は7月20日付けで、フジクラ(5803)の投資判断を「アンダーパフォーム」→「買い」へと2段階引き上げ、目標株価も480円→520円へと高めた。
 従来は、フレキシブルプリント配線板(FPC)の大口向けシェア喪失による売上減少や、中国大手通信企業の設備投資減少、国内需要不振から利益面での不振の可能性を想定してきた。
 しかしながら、「iPhone(アイフォーン)」に代表されるスマートフォン市場の想定以上の拡大に伴うFPCの需要増加、足元の好調な光ファイバー用母材、光融着機需要に加えて、中国情報産業部の3G、FTTxの新たな普及目標発表を背景に中国の光ファイバー需要増加への見通しがより増しており、想定以上に業績動向は堅調となっていると判断。
 特にFPCに関してはスマートフォンの多機能化、軽薄短小化の恩恵を受けてスマートフォン1台当たりのFPC採用点数増加が需要拡大の追い風となっており、台湾勢の納期・生産能力問題を背景に米アップル社向けへの日系勢のFPC納入シェアが拡大していることもプラスに寄与していると分析。
 他方、懸案の欧州ワイヤーハーネス子会社FAE社の損益が単月で黒字化し、下期黒字化が見えてきたことや、不動産事業を展開する子会社フジクラ開発では年間50億円の営業利益が見込まれ、安定的な収益源となっていることなど、業績の安定性が増している点も評価材料に挙げている。
 メリルリンチ証券による業績予想では、2011年3月期営業利益210億円(前期比17.1%増)、1株利益26円30銭。2012年3月期営業利益250億円(前期比19%増)、1株利益34円90銭。2013年3月期営業利益290億円(前期比16%増)、1株利益18円30銭。


フジクラの株価リアクションチャート

【日本ケミコン(6997) 三菱UFJモルガン・スタンレー証券、7月26日更新】
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券では7月21日付けで、日本ケミコン(6997)の投資判断「1」(=5段階評価の最上位)と目標株価600円で新規カバレッジを開始した。
 主力製品のアルミ電解コンデンサは需要の急回復に併せて業界全体の需給バランス逼迫が一気に表面化している状況。
 PCや薄型テレビ向けの小型品では高機能化によって1台当たりの搭載員数が再び増加トレンドを示していることに加え、パワーエレクトロニクス向けでは産機の回復と併せて自動車電装化、エアコンのインバータ化進展が供給不足に拍車を掛けており、今後はこうした自動車、インバータエアコン、産機などパワーエレクトロニクス向け需要増加に伴う需給逼迫を株価が織り込む展開になると想定。
 10年3月期には構造改革進展に伴う販管費削減やコストダウン、原材料価格下落などのプラス効果が大きく出たが、11年3月期には需要増加に伴う設備能力増強の効果が期待されることに加え、生産性改善効果や価格条件の安定化が営業利益の押し上げ要因となり、3期ぶりに営業黒字転換する見込み。
 また、12年3月期以降についても、アルミ電解コンデンサ業界ではPC向けや液晶テレビ向けなどのコンシューマ用途における需要の順調な増加が見込まれ、自動車・エアコン・産機などパワーエレクトロニクス用途でも新規需要立ち上がりが見込まれるため、業績は増益基調を継続すると予想。
 他方、アルミ電解コンデンサ以外では、電気二重層コンデンサの自動車市場への展開を視野に、高温対応品(85℃品)の開発を進めるとともに、東京農工大学大学院・直井研究室との共同開発品であるNHC(ナノハイブリッドキャパシタ)の量産化に向けての検討を進める予定にあり、中期的に市場拡大が予想されるEDLC(電気二重層コンデンサ)の用途開拓もカタリストになると分析している。
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券による業績予想は、2011年3月期営業利益85億円(前期は30億3,600万円の赤字)、1株利益33円70銭。2012年3月期営業利益115億円(前期比35.3%増)、1株利益47円80銭。2013年3月期営業利益145億円(前期比26.1%増)、1株利益61円80銭。

日本ケミコンの株価リアクションチャート

銘柄紹介バックナンバー

【メガチップス(6875) 大和証券キャピタル・マーケッツ、7月20日更新】
 大和証券キャピタル・マーケッツは7月13日付けで、メガチップス(6875)の投資判断「2」(=5段階評価の第2位)と目標株価2,300円で新規カバレッジを開始した。
 足元の業績は同社が主力とする任天堂向けの売上高が落ち込んでいることもあり、厳しい状況となっているが、今後を見た場合には、新携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」用ソフト向けメモリの出荷増、システム事業の底打ち、ASSP(特定用途向け汎用LSI)の新製品・新規顧客寄与により、13年3月期には過去最高益の更新が視野に入ってきた。
 とりわけ、任天堂向けビジネスに関しては、3DSの発売によって、ソフトの販売本数が回復し、搭載するメモリ容量の増加も期待できる状況。同社は任天堂向け売上比率が87%(10年3月期実績)と高く、ヒストリカルに見ても任天堂が新製品を出すタイミングで売上高が増える傾向にあるため、3DS用ソフトの出荷が本格化する12年3月期以降には売上高は大幅に伸びる可能性が高い。
 また、長い間同社業績の足を引っ張ってきたシステム事業でも、これまでのような監視カメラ用レコーダーの単品販売から製品ラインナップを広げ、開発費の回収も早期化する考えであるため、最悪期を脱する見込み。
 ASSP新製品については、11年3月期からパチンコ機用メモリが本格的に寄与し始める見通しで、新規顧客に関しては13年3月期からデジタルカメラ画像処理用LSIで現在の顧客に加えて新規取引先が加わり、収益寄与を期待できる状況と解説している。
 大和証券キャピタル・マーケッツによる業績予想では、2011年3月期営業利益33億円(前期比9%増)、1株利益82円30銭。2012年3月期営業利益41億円(前期比24%増)、1株利益102円90銭。2013年3月期営業利益53億円(前期比29%増)、1株利益131円70銭。

【ファミリーマート(8028) 野村証券、7月20日更新】
 野村証券は7月14日付けで、ファミリーマート(8028)の投資判断「1」(=3段階評価の最上位)を継続し、目標株価を3,500円→3,600円へと引き上げた。
 7月6日発表の10年3−5月期決算では営業利益が前年同期比3%増と会社計画を5億円上回り、大手コンビニ3社の中で唯一増益を達成、既存店販売が前年同期比3.9%減となるも、追加的なコスト削減11億円に加えてam/pmの転換効果が利益上振れにつながった。  
 また、6月既存店販売は前年同月比2.4%減収と、中食の回復感が鈍く同業他社をやや下回る点は懸念ながらも会社計画線上に回復、好天による季節商品好調で6月は粗利率が前年同月比0.3%上昇。am/pmのファミリーマートへの転換は、3−5月期に58店舗で実施されているが、転換後の平均日販は30%程度の増加が続き、概ね順調。
 アジア事業に関しては現地の1−3月期が連結されているが、現地通貨ベースの既存店販売は収益源の台湾が前年同期比2%増、韓国が前年並み、タイが同13%増であり、台湾の既存店販売は4月が前年同月比5%増、5月が同8%増、韓国はそれぞれ3%増収、4%増収と加速。台湾では業界再編や店舗閉鎖で業界収益の改善が進行中。
 こうしたam/pmの合併効果や、アジアの成長戦略で中期的にも業界平均を上回る年率10%の利益成長が見込まれ、同社主導の業界再編を契機とした出店数減速で、既存店販売に底打ち感が強まると予想している。
 野村証券による業績予想では、2011年2月期営業利益360億円(前期比7.4%増)、1株利益185円70銭。2012年2月期営業利益395億円(前期比9.7%増)、1株利益194円10銭。2013年2月期営業利益431億円(前期比9.1%増)、1株利益237円10銭。



【東京鐵鋼(5445) コスモ証券、7月12日更新】
 コスモ証券は7月8日付けで、東京鐵鋼(5445)の投資判断「A」(=5段階評価の最上位)と目標株価300円で新規カバレッジを開始した。
 首都圏の建築向けを中心に高層化建築に強みを持つ同社棒鋼製品への引き合いは前期で最悪期を達したと見られ、今期の会社側販売数量は前期比12%増の51万トンを計画し、年明け以降には出荷数量を大幅に上回る受注があり、受注残が積み上がっている状況。
 主原材料の鉄スクラップ価格は5月以降には東アジア向け輸出の引き合いが弱まり、下落基調へと転じている中、足元では会社側想定(トン当たり4万円)を1万円下回る3万円前後で推移しているため、今上期経常赤字9億円を見込む会社計画に対して、鉄スクラップ価格の下落によって赤字計画から一転して黒字確保が可能になってきたと証券側では判断。
 また、今下期も鉄スクラップ価格が4万円にまで上昇する可能性が低い一方、製品販売価格は棒鋼最大手の共英製鋼が7月の棒鋼契約価格を据え置くなど価格維持を図っているため、通期業績は会社計画(営業利益11億円:前期比79.1%減)を大幅に上回る公算が大きい。
 中期的には公共投資削減や首都圏を除いた地方での建築需要の減少から棒鋼需要の回復を期待しづらいものの、大規模工場跡地の複合開発など首都圏再開発や都心移住志向の高まりで東京都心部への人口増加を背景とした高層マンション建設需要等から、同社製品「ネジテツコン」の需要が緩やかに回復する可能性が高く、「ネジテツコン」のナットやカプラーといった周辺商品の売上増加も期待され、来期以降も一定の利益を確保可能と予想。
 さらに、同社はゼネコンへの「ネジテツコン」の提案力など高いノウハウを持つ点に加え、前期までに財務面の改善が進み、こうした中で現状はPBRで0.3倍と他の電炉メーカーに比べて低い水準にあり、割安感が強い点も評価している。
コスモ証券による業績予想では、2011年3月期営業利益22億円(前期比58.1%減)、1株利益20円10銭。2012年3月期営業利益38億円(前期比72.7%増)、1株利益40円30銭。

【東洋炭素(5310) クレディ・スイス証券、7月12日更新】
 クレディ・スイス証券は7月7日付けで、東洋炭素(5310)の投資判断「Outperform[V]」(=3段階評価の最上位)を再強調し、目標株価5,900円を継続した。
 LEDテレビ、照明向けにLEDチップ製造用のMOCVD装置向け炭化ケイ素コーティング材料の需要が急増しており、同社の複合材その他部門の受注金額は、09年第3四半期(09年12月−10年2月)に前四半期比約2倍へ急増し、生産工程が長いために、11年5月期にはLED関連の売上・利益が本格的に寄与する見込み。
 過去、通期決算説明会後(上場後4回平均)の株価は30日以内に全てアウトパフォームし、その平均上昇率は相対・絶対株価ともに21%の上昇となっているが、今回も21日開催予定の決算説明会が最大のカタリストとなると予想。
 本社所在地が大阪であるために説明会が最大の情報収集機会になることに加え、説明会では新規製品など期待を高めるコメントが会社側から言及されることが説明会後の株価上昇要因につながっていると捉えられるが、今回も決算説明会でのLED関連製品の説明を契機に株価上昇が見込まれ、保守的な11年5月期会社計画が15日に発表されて株価が下落した場合には買いのチャンスが到来するとの見方を示している。
 クレディ・スイス証券による業績予想では、2010年5月期営業利益23億円(前期比51.5%減)、1株利益67円50銭。2011年5月期営業利益65億円(前期比2.8倍)、1株利益183円10銭。2012年5月期営業利益115億円(前期比76.9%増)、1株利益318円10銭。



【トランス・コスモス(9715) クレディ・スイス証券、7月5日更新】
 クレディ・スイス証券は7月1日付けで、トランスコスモス(9715)の投資判断「Outperform」(=3段階評価の最上位)を再強調し、目標株価1,430円を据え置いた。
 景気の底入れによって主力のコールセンター事業の受注が回復傾向に転じたことに加え、前期(10年3月期)の収益圧迫要因として働いていた未稼働要員が第1四半期中に解消する見通しとなった点を証券側では評価。
 具体的には主力のコールセンター事業の受注が公共、通信、通販などを中心に底入れし、回復傾向となっており、収益圧迫要因となっていたエンジニアソリューション(ES)サービスを中心に09年4月末に1,000人を超えていた未稼動要員が、新卒採用抑制やリソースシフトの効果で第1四半期中に解消する見通しの確度が高まってきた点をプラス材料と解説。
 こうした中で会社側は景気先行きが不透明であることを理由に売上高は前期並みの水準を想定しているものの、単体サービスのうちで主力のコールセンター事業の受注が堅調に推移することや、前期に大幅減少したエンジニアソリューションの底入れが鮮明化しつつある点を踏まえると、通期の会社計画は保守的と判断。
 12年3月期以降についてはコールセンター事業を中心に単体サービスの売上高が回復傾向に転じると見込まれることに加え、中国や韓国のコールセンター拠点を活用したグローバル・コールセンターサービスの拡大が想定されることも売上拡大のドライバーとなり、2桁増益が続く見通し。
 足元のバリュエーションは11年3月期予想PBRで0.72倍と、証券側のITサービス・カバレッジ銘柄の平均0.95倍を下回る水準にあるが、同社が行ってきたコスト構造改革が順調に進捗していることや、前期の収益圧迫要因となっていたビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)事業の稼働率が適正水準へ回復することを考慮すると、現状は再投資の好機と指摘している。
 クレディ・スイス証券による業績予想では、2011年3月期営業利益74億円(前期比66.3%増)、1株利益63円40銭。2012年3月期営業利益89億円(前期比20.3%増)、1株利益119円50銭。2013年3月期営業利益101億円(前期比13.5%増)、1株利益134円20銭。

【ナブテスコ(6268) ドイツ証券、7月5日更新】
 ドイツ証券は6月30日付けで、ナブテスコ(6268)の投資判断「Buy」(=3段階評価の最上位)と目標株価1,600円で新規カバレッジを開始した。
 産業用ロボットでは高負荷に耐えつつ精緻な動きや、高度な位置決めが要求されるが、同社の産業用ロボット向け精密減速機の高精度、高剛性、高衝撃性などの特長が同分野で世界シェア60%と高シェア維持につながっており、短・中期的にロボット導入分野の拡大による需要を取り込むと証券側では予想。
 今期には欧州や中国経済の不透明感が下期に残るものの、ロボットや建設機械は前期までの急激な需要鈍化に対して足元では急激な回復が続いているために、同社の減速機や油圧機器の今期業績変化率は大きくなる見込み。
 こうした中で会社側の減速機器事業の営業利益率は前期下期14.7%に対して、需要回復による生産増加に伴う社内コスト増加や中国販売投資などを理由に、今期上期は10.0%、通期は10.7%と低下を見込んでいるものの、証券側では月次販売動向やロボット産業の売上動向から判断して売上高は保守的で、固定費増加要因を考慮しても利益は上振れる可能性が高く、今期の同事業営業利益率は12.7%と推定。
 中期的にはロボット導入が進んでいない地域や分野への納入、太陽熱発電向け太陽光追尾装置などロボット分野以外への用途拡大が見込まれ、中期的な成長産業と見られるロボット用部品のキーテクノロジーを保有しつつ、環境分野でも適用拡大が見込まれるポテンシャルの高い製品を持つ企業として証券側では評価している。
 ドイツ証券による業績予想では、2011年3月期営業利益143億円(前期比79.6%増)、1株利益72円80銭。2012年3月期営業利益178億円(前期比24.5%増)、1株利益88円60銭。2013年3月期営業利益199億円(前期比11.8%増)、1株利益99円70銭。

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