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欧米市場概況

 

【欧州市場概況、2008年07月24日更新】

 7月23日の欧州主要株式市場は、上昇しました。「信用市場関連の損失は予想ほどに拡大していない」とドイツ銀行が楽観的な見方を示したことが買い安心感となって金融セクターが軒並み大幅高となりました。また仏プジョーや独フォルクスワーゲンの決算がアナリスト予想を上回る好調な結果となったことが注目されて自動車セクターも堅調となりました。

 ロンドン株式市場のFTSE100指数は前日比85.80ポイント、同1.60%高の5,449.90ポイントと反発しました。
 ドイツ銀行が信用市場関連での銀行の損失は懸念されていたほどに拡大していないとの楽観的な見通しを示したことが材料視されて金融株が軒並み上昇し、バークレイズが11.8%高、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドが11.2%高、アライアンス&レスターが4.6%高となりました。
 住宅金融大手のHBOSは、スペイン第2位の銀行BBVA(ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア)による買収観測が浮上したことが刺激となって思惑買いが殺到し、前日比16.8%高と急騰して引けました。
 保険大手のスタンダードライフは、自己投資個人用年金販売などの新規事業やリスク資産のエクスポージャーが少ないことでセクター内でも恩恵を受ける可能性が高いとしてゴールドマン・サックスが投資判断「Conviction Buy List」で新規カバレッジを開始したことが注目されて7.1%高となり、同業のフレンズ・プロビデントも株価下落で割安感が顕著になった点を評価し、同証券が「Conviction Buy List」に新規に採用したことで買いを集め、13.1%高となりました。
 昨日に08年度売上高見通しを下方修正したことが失望されたボーダフォン・グループは、株価が急落したものの、フリー・キャッシュフローなど同社の財務力が過小評価されているとしてモルガンスタンレーが投資判断を「Underweight」→「Equal-Weight」へと引き上げたことや自社株買い計画を発表したことが好感されて1.9%高で引けました。
 原油先物価格が続落したことで燃料費高騰による収益圧迫懸念も緩和したために、クルーズ船運営大手のカーニバルが5.6%高に、ブリティッシュ・エアウェイズも6.9%高と買われました。

 ドイツ株式市場のDAX30指数は前日比93.30ポイント、同1.45%高の6,536.09ポイントと6日続伸して取引を終えました。
 自動車大手のフォルクスワーゲンは、コンパクトスポーツ型多目的車「ティグアン」などの新モデル販売が好調に推移したために1−6月期の純利益が前年同期比31%増益の25億7,000万ユーロへと拡大し、アナリスト予想の22億2,000万ユーロを上振れたことが注目されて52週高値を更新して、6.9%高で引けました。
 米国で発表された週間原油在庫統計でガソリン在庫が大幅に増加したことを背景に原油先物価格が欧州時間に1バレル=125ドル台へと続落し、北欧のジェット燃料価格も7月3日に付けた高値から約11%低下したことを受けて燃料費高騰による収益圧迫懸念が弱まり、ドイツ・ルフトハンザは7月6日以来の上げ幅を記録して4.0%高となりました。
 一方で、医薬品大手のメルクは、ユーロ高・ドル安が進行したことで液晶クリスタルを製造する化学品部門の収益性が低下して第2四半期の利益がアナリストの予想を下振れたことが失望されてここ3年間で最大の下げ幅を記録して、7.2%安と3日ぶりに急反落しました。

 フランス株式市場のCAC40指数は前日比81.48ポイント、同1.88%高の4,408.74ポイントと大幅に上昇して取引を終えました。
 プジョー・シトロエン・グループは、生産コストの削減やコンパクトカー「308」や小型車「207」の新型モデルの需要増加が寄与したことで2008年1−6月期(上期)の純利益が前年同期比49%増益の7億3,300万ユーロへと増加し、アナリスト予想の同6億7,400万ユーロを上振れたことが注目されて2002年以来で最大の上げ幅を記録し、9.2%高で引けました。
 半導体大手のSTマイクロエレクトロニクスは、4−6月期の純損失が4,700万ドルと前年同期の7億5,800万ドルから赤字幅が縮小し、売上高も前年同期比1.1%減の23億9,000万ドルとアナリスト予想の23億7,000万ドルを上回ったことで業績が改善傾向にあることを評価した買いが入り、6.3%高と急反発しました。
 信用危機が最悪期を脱したとの見方から金融株の上昇も目立ち、クレディ・アグリコルが7.4%高、デクシアが7.0%高、BNPパリバが4.2%高となり、アクサはHSBCが投資判断を「Neutral」→「Overweight」へと引き上げたことも注目材料となって6.2%高で引けました。



 

【米国市場概況、07月24日更新】

 7月23日の米国株式市場は、2営業日続伸となりました。原油価格の上昇一服感や、通信大手のAT&T(T)などの底堅い決算内容を好感する買いに支えられ、この日も堅調に推移する展開となりました。ただ、前日の大幅高から利益確定売りも強くなった他、航空機大手のボーイング(BA)の市場予想に届かない軟調な決算内容を嫌気した売りも重なり、一時前日比マイナスまで値を落とす場面もみられました。
 ただ、政府系金融機関の救済法案が早期に可決される見通しが立ったことを受け金融株に大きな買いが入った他、原油価格が終値で1バレル=125ドルを下回るなどの要因から再び上昇に転じ、結局小幅高で取引を終了。ダウ工業平均は前日比29.88ドル(0.26%)高の11,632.38ドル、ナスダック総合指数は前日比21.92ポイント(0.95%)高の2,325.88ポイント。

 この日発表された地区連銀報告書(ベージュブック)では、成長ペースが幾分鈍化した一方、すべての地区で物価圧力が強い状態が高まりつつあると指摘。発表直後は株価がやや弱含む展開となりました。
 
 個別銘柄では、この日発表した4-6月期決算で大幅増益となったAT&Tの他、市場予想を上回る売上高を示した製薬大手のファイザー(PFE)が3%超の上げ幅を示しました。
 反面、売上高が市場予想に届かなかったボーイングが3.67%安と軟調に推移した他、前日買われた建機大手のキャタピラー(CAT)も、北米及び欧州での販売環境悪化の可能性から投資判断を引き下げられたことで下落。
 救済法案の早期可決の見通しがたったことを好感され、ファニーメイ、フレディマックが大幅に上昇。銀行大手のバンク・オブ・アメリカ(BAC)やクレジットカード大手のアメリカン・エキスプレス(AXP)が高くなった他、保険大手のAIG(AIG)は6.97%高と金融株はこの日も堅調に推移しました。
 その他、自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)はこの日発表された4-6月期の世界自動車販売で前年同期比5%減と、トヨタ(同1.8%増)に対し低調な結果に。ただ、原油価格の下落が支援材料となり2.09%高と買われ取引を終えています。

 ハイテク株中心のナスダックでは、増収減益決算を前日引け後に発表したヤフー(YHOO)は4.72%安と下落。ただ、マイクロソフト(MSFT)やアップル(AAPL)、グーグル(GOOG)などの主力株は2%超の上げ幅を示しました。
 また、インテル(INTC)やテキサス・インスツルメンツ(TXN)などの半導体関連も堅調に推移。
 反面、6-8月期の1株利益見通しが市場予想に届かないとの見通しを示した小売大手のコストコ(COST)は11.90%安と下落し取引を終えました。

 明日(米国時間24日)は、週間の新規失業保険申請指数、6月の中古住宅販売件数が発表される他、化学大手の3M(MMM)、ダウ・ケミカル(DOW)、製薬大手のイーライリリー(LLY)、産金大手のニューモントマイニング(NEM)の決算発表が行われます。


 

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