08月30日更新
ドル(8月30日〜9月3日)
忙しい一週間に!FOMC議事録に雇用統計・・・
今週は重要指標が目白押しの一週間に。31日にはFOMC議事録、9月1日にはADP雇用統計、ISM製造業景況指数、3日には失業率、非農業部門雇用者数変化の公表が控えている。また菅首相は「円高など厳しい経済情勢踏まえ8月31日に経済対策の基本方針を決定」と発言しており、市場では円高対策に一歩踏み込んだ発言がされるのでは?との期待が高まっている。何かしらの具体策が出れば円買いが落ち着きを取り戻す可能性も。また、先週バーナンキFRB議長はスピーチの中で「最近の弱さにも関わらず、2011年の成長加速の条件は維持されているようだ」とし、景気回復の継続に自信を示したものの、今週の指標結果が弱いものとなれば追加緩和の憶測が高まりそうだ。今週は指標発表の前後に注意し取引を行いたい。
ユーロ(8月30日〜9月3日)
トリシェECB(欧州中銀)総裁記者会見では、ECBスタッフ見通しがポイントか
2日(木)にECBが政策金利を発表するが、市場は現行の1.00%に据え置かれるとの見方で一致している。ECB当局者は減芸の金利は適切との見方を示していることから、政策金利は市場の予想通りに据え置かれるだろう。その場合、理事会後に行われるトリシェECB総裁の記者会見がポイントになる。記者会見ではユーロ圏の経済とインフレ見通しが最大の焦点となりそうだ。今回の記者会見では四半期毎のECBスタッフ予想が発表される。前回6月に示された ECBスタッフ予想は、GDP見通しは2010年が0.7%〜1.3%・2011年0.2%〜2.2%、インフレ見通しは2010年が 1.4%〜1.6%・2011年が1.0%〜2.2%だった。市場ではインフレ見通しは据え置かれるとの見方が大勢、一方GDP見通しに関しては2010 年は上方修正されるとの見方が多いが、2011年は上方修正と据え置きで予想が分かれている。ゆえに、GDP見通しは2010年は上方修正がどの程度になるのか、そして2011年は上方修正されるのか否かがが焦点になるだろう。GDP見通しが大幅に上方修正されれば、ユーロは大きく上昇する可能性もある。
円(8月30日〜9月3日)
31日発表予定の経済対策の基本方針がポイントか
日本政府の円高・経済対策が焦点になりそうだ。為替については、日本の当局は動向を注視する姿勢に変わりはないが、野田財務相が25日に「必要なときには適切な対応をとる」と述べ、菅首相も27日に「必要な時には断固たる措置をとる」とコメントするなど、円高に対するけん制のトーンをいくぶん強めている感がある。また、菅首相は31日(火)に「円高など厳しい経済情勢踏まえ8月31日に“経済対策の基本方針”を決定する」ことを明らかにした。この経済対策の基本方針の内容が今週の円の動向を左右するだろう。円高に対して具体的な対応策が示されれば、円は大きく下落する可能性がある。
英ポンド(8月30日〜9月3日)
ポンド下落を継続か?
第2四半期が予想外に上方修正され、9年ぶりの強い伸びを示したにもかかわらずポンドは上昇せず、逆に弱い結果となった総合事業投資の結果に反応しポンド売りとなった。リスク動向に敏感になっているマーケットは、好結果よりも悪結果に反応しやすいもよう。今週は31日にGFK消費者信頼感調査、モーゲージ承認件数、9月1日にはPMI製造業、2日にはネーションワイド住宅価格と英国の経済回復状況を表す指標がこまめに発表される。指標結果でポンドは敏感に反応しそうだ。また今週は米国の雇用統計や、菅首相の円高対策の記者会見なども予定されており、リスク回避動向が大きく変化する可能性も。今週は外部環境の変化にも注意したい。
豪ドル(8月30日〜9月3日)
小売、GDPに注目
今週は31日(火)に7月小売売上高、そして1日(水)に第2四半期GDPが発表される。RBA(豪準銀)は今年3月・4月・5月と3会合連続で利上げを実施し、現在は様子見スタンスに移行している。しかし、同国の経済が先進国で最も強い状況にある事には今のところ疑う余地はない。今後、これがどの程度継続するかどうか。その点でも、今週の小売、GDPは重要な指針となる。8月17日に公表されたRBA議事録でも「豪GDP伸び率、2011・2012年は平均以上の上昇へ」と自信を示している。また20日にはRBAのバッテリーノ副総裁も「更なる成長があると予想するのは理にかなっている」と述べている。個人消費に関しては、18日に発表された第2四半期賃金コスト指数が0.8%と事前予想・前回数値(0.9%)を僅かに下回った事から、「所得の伸び鈍化 →消費手控え」の構図が想起されている。17日のRBA議事録でも「家計は消費に慎重」としている。小売売上高に関しては、今回減速が示される可能性も。
NZドル(8月30日〜9月3日)
9月の利上げに懐疑的な予想も
今週も先週に引き続き、RBNZ(NZ準備銀)の金融政策の策定に影響を与えうる大きな指標の発表は予定されていない。市場は9月14日の7月小売売上高、そして9月16日の政策金利発表を視野に入れている。過日に発表された6月小売売上高が非常に強い結果となった事でRBNZに対する利上げ期待が先行している。ただ、26日にはBNZ、及びJPモルガンが「RBNZは12月まで利上げしない」といった内容のレポートを発した。世界経済の見通しが再び不透明になった事などを理由に挙げている。ただ、当レポートは9月の政策会合で利上げが実施される可能性は生きていると予想する。RBNZは7月29日の政策声明文の中で「貿易相手国の成長見通しは悪化し、NZの内需は抑制」「世界経済の回復は依然脆弱だ」等とし、そうした世界経済見通しの脆弱さを既に指摘しているためである。換言すれば、シナリオ通りという事。ただ、問題は脆弱・不透明性の”程度”がその7月時点の予測からどの程度乖離しているか、という事。この”程度”の差が、9月の会合での利上げ・据え置きの判断の基軸となるかもしれない。
スイスフラン(8月30日〜9月3日)
スイス8月消費者物価指数、デフレリスクを再燃させるか
3日(金)にスイス8月消費者物価指数の発表が予定されている。事前予想は前年比で0.4%と前月と同水準の伸び率が見込まれている。スイスの中央銀行であるSNB(スイス国立銀)はインフレターゲットを採用。前年比で2%以下とすることを目指しており、仮に予想通りとなれば依然として下方乖離していることになる。今回この指標が注目される理由として、ジョーダンSNB副総裁の「9月にデフレリスクを再精査する」との発言がある。スイスではデフレ対策として、スイスフラン売り介入を実施。特に対ユーロでの上昇を懸念してきていた。ただ、SNBが6月17日に公表した声明文で「スイス国内でのデフレリスク、大部分でなくなっている」としたことで、デフレリスクの後退=スイスフラン売り介入の必要性後退と受け止められ、スイスフランの上昇が続いていた。しかしこの消費者物価指数は前年比ベースで今年3月・4月に1.4%を記録した後、上昇率が縮小。その一方でスイスフランは対ユーロで過去最高値水準の推移が続いている。再度介入への警戒感が高まる可能性も。
カナダドル(8月30日〜9月3日)
内部要因よりも外部要因に左右される展開か
31日(火)にカナダの2010年第2四半期のGDPが発表される。市場の事前予想は前期比年率換算+2.5%と4四半期連続でプラス成長を達成するものの、第1四半期の+6.1%から減速するとみられている。事前予想を上回ればカナダドルにとってプラス、反対に下回ればカナダドルにとってマイナス要因となるだろう。しかし、市場の関心はカナダ経済の状況よりも、米国経済の動向や為替に対する日本当局の姿勢に向いている。ゆえに、GDPの結果に対する反応は継続しない可能性が高い。今週のカナダドルは固有の材料よりもドルや円など他通貨の動向に左右される展開となりそうだ。
南アランド(8月30日〜9月3日)
SARB、利上げはなしか?
前週発表されたGDP・CPIが共に弱い結果となったことで、SARB(南ア準備銀)が利上げに踏み切る可能性は低くなった。南アフリカの第2四半期 GDPは年率換算で3.2%と事前予想(3.8%)を下回る結果に。また7月消費者物価指数も前年比で3.7%と予想(4.0%)を下回っている。 SARBのマーカス総裁は7月22日の政策会合後の記者会見で「インフレ見通しに変更はない」とコメント。その前の記者会見で「インフレは今年第3四半期に下限に接すると予想」と述べており、消費者物価指数の上昇率縮小はSARBの想定の範囲内と言える。故に今回の成長率低下、インフレ圧力の弱まりはSARBに利上げに踏み切らせるものではなく、むしろ据え置きや利下げにつながるものと言える。SARBの政策金利発表は9月9日に予定されており、早期利上げ期待の後退から、ランドは上値が重くなる可能性も。













