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為替展望レポート

03月08日更新  

ドル  ドル(3月8日〜3月12日)

ドル/円は膠着状態となるか??


今週は来週16日に控えるギリシャの赤字削減策・第一次報告を見据えユーロを中心に調整の動きが強まりそうか?また先週金曜から開催されている中国の全人代で、ドルや人民元切り上げに関する発言が出てくる可能性も。加えて資産バブルを懸念する当局による金融引き締めへの言及が行われた場合、再度円買い圧力が強まることが予想される。先週予想外に強かった米雇用統計を背景にドル買いとなるものの、その影響は今週ではほぼ見られないと考えられる。今週もドル/円は引き続き88〜90円台での取引を予想。


 

ユーロ  ユーロ(3月8日〜3月12日)

方針を転換する必要ありか?


3日にギリシャ政府は「VAT(付加価値税)を2%引き上げ21%にする」「公共セクターの報酬を30%削減する」など総額48億ユーロの追加緊縮財政措置を発表した。ギリシャ政府が財政問題解決に向けて前進したことはユーロにとって明るい材料と言えるが、ギリシャ公務員組合が強い非難を表明するなど措置の実効性への不透明感は残る。ただ、最近の市場はギリシャのネガティブなニュースに以前ほど反応しなくなっている。このことはギリシャの財政問題をすでに織り込んでいると言えるだろう。スペインやイタリアに関してネガティブなニュースが出てくれば、再びユーロ売りが強まる可能性があるが、ギリシャ関連ではあまり反応しない可能性が高い。逆にひとたびポジティブなニュースが出てくればユーロの買い戻しが加速し、思いのほか大きく上昇する可能性があり、そのことも留意する必要がありそうだ。したがって、ユーロはこれまで売り方針だったが、そろそろ方針を転換する必要があるかもしれない。


 

円  円(3月8日〜3月12日)

11日に実質GDP-4Q(確報値)


国内の経済指標では、11日に実質GDP-4Q(確報値)の発表が予定されており、事前予想では1.0%と速報値(1.1%)からの下方修正が見込まれている。仮に予想よりも弱い結果となれば、経済の回復が遅れているとの思惑が強まることや、政府・日銀に対して追加経済対策をおこなうよう圧力がかかる可能性も。その場合、次週(3月17日)に予定されている日銀金融政策決定会合において、日銀が追加緩和をおこなう可能性が高まるとの思惑が強くなり、円の重しになる場面も。


 

英ポンド  英ポンド(3月8日〜3月12日)

財政不安、ギリシャから英国へか??


16日までにギリシャは財政削減の進捗状況を報告することになっているが(第一時報告)、先週追加の措置が公表されたことで市場にはひとまず安心感が漂う展開となっている。英国では5月6日に開催されることが有力視されている総選挙で、二大政党がどちらも過半数を獲得できず、少数政権が誕生するとの懸念が高まっている。仮にそうなった場合は、最優先課題となる財政建て直しに悪影響が予想され、トリプルAの格付けを失う可能性が現実のものとなりそうだ。ギリシャ問題が一旦収まった場合、市場の目は英国の財政問題に向きそうである。景気回復が明確となるオーストラリアや米国などとのコントラストも明確となり、ポンドは今週も下落すると予想。


 

豪ドル  豪ドル(3月8日〜3月12日)

次の利上げは今夏か


2日のアジア時間、RBA(豪準備銀)は政策金利を0.25%引き上げた(3.75%→4.00%)。声明文では、前回あった「経済が予測通り拡大を続ければ、インフレが中期的にターゲットに一致するよう、金融政策を更に調整する可能性」が削除され、代わりに「成長がトレンドに近づくこと、さらにはインフレが今年ターゲットに近づくことを考えると、金利は正常に近づけるのが適切。今回の決定は、金利を平均に近づけるための一段の措置」との一文が加わった。”金融政策を更に調整する可能性”との文言削除が最も需要なポイントとなる。追加利上げの可能性こそ否定していないが、今回の利上げにより、より利上げの必要性の”度合い”が後退した事が読み取れる。また3日のアジア時間に発表された豪第4四半期GDPは前期比 0.9%(前回 0.3%)、前年比 2.7%(前回 0.9%)と共に拡大を示した。当然今回のGDPには2日のRBAによる利上げの影響は含まれないが、それでも今回の結果は、”もはや金融政策からの景気支援は必要ない”との見方を強めるには十分なものと言える。今週は11日に2月豪雇用統計が発表される。


 

NZドル  NZドル(3月8日〜3月12日)

政策金利、サプライズがあるとすれば利上げ


今週は11日に(木)にRBNZ(NZ準備銀)が政策金利発表を発表する。その政策金利に関しては、2.50%で据え置かれる可能性が最も高い。失業率や小売の伸び悩みを考慮に入れると、現時点でRBNZに利上げを断行する理由はない。ただ、前述で”可能性が最も高い”としたのは、利上げの可能性も完全には排除出来ないためである。2月2日、同国のイングリッシュ財務相は「NZ経済は予想以上の速さで回復している」との見方を示した。また8日にはRBNZのボラード総裁が失業率はピークに達したか?との質問に対し「そう期待するし、そう考えている」とコメント。また「失業率の悪化は求職者の増加が背景であり、すべてが悪いニュースとは限らない」とも述べている。政府、中央銀行共に、現在の状況を悲観していない事がわかる。故に、RBNZは現時点の状況のみを考慮するでのなく、将来的な動向に対する予防的な措置として、利上げを断行する可能性も排除出来ないという事である。ただ、市場は今回の会合での利上げを織り込んでいない事から、仮に利上げが実施されればサプライズとなる。


 

スイスフラン  スイスフラン(3月8日〜3月12日)

9日の消費者物価指数を受け、SNBはどのような見解を示すか


9日に2月消費者物価指数の発表が予定されている。事前予想は前年比で1.0%と前回(1.0%)と同水準の伸び率。ただ、仮に予想通りとなれば、3ヶ月連続のプラスとなることが見込まれている。スイスではデフレ対策として為替介入を実施。SNB(スイス国立銀行)のヒルデブランド総裁も1月22日に「デフレリスクが持続している限り、スイスフランの上昇を防ぐ」とコメントしている。また11日にはSNBの政策金利発表が予定。市場では0.25%で据え置きとの見方で一致。今回の注目点は、9日の消費者物価指数の結果を受け、SNBが今後どのような為替政策に関してどのようなスタンスを取るかというところになりそうだ。仮に為替介入への態度を軟化させれば、スイスフランにとっては上昇圧力となる可能性も。


 

カナダドル  カナダドル(3月8日〜3月12日)

雇用統計が一段と上昇を後押しするか!?


12日(金)にカナダの2月雇用統計が発表される。事前予想は、失業率が8.3%と前月と同水準、雇用ネット変化率が+1.75人ほどと前月(+4.3万人)に比べ伸びこそ鈍化するものの、カ月連続で増加し、カナダの労働市場が改善していることを改めて示すとみられている。前週発表された2009年第4四半期GDP(前期比年率換算+5.0%となり、事前予想の+4.2%を大きく上回った)、底堅い原油や金など商品価格などカナダドルにとってプラス材料が目立つなかで、雇用統計も好結果となれば、カナダドルは大きく上昇しそうだ。カナダドル/円は2月につけた88円台、ドル/カナダドルはパリティ(1.0000)もあり得る。


 

南アランド  南アランド(3月8日〜3月12日)

11日に製造業生産-1月


南ア国内の経済指標では、11日に製造業生産-1月の発表が予定されている。事前予想では0.8%と前回(3.0%)から伸びが低下するものの、5ヶ月連続でプラスとなる見込み。製造業生産の伸びは、雇用創出につながる可能性を意識させ、20%を超える失業率の低下に寄与する可能性も。しかし、2010年の電力料金について規制当局は「電力会社のエスコムに対し2010年〜2011年にかけて電力料金を24.8%引き上げることを許可」(2月24日)としており、製造業のコストアップに繋がる可能性を想起させる。その場合、製造業の重石となり南ア経済の重石ともなる可能性も。


 

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