06月29日更新
ドル(6月29日〜7月3日)
注目の雇用統計
今週注目の指標は米雇用統計。1日(水)に発表予定のADP雇用統計-6月は前回:-53.2万人から今回予想:-37.5万人と大幅な改善が見込まれる一方、2日(木)非農業部門雇用者数変化-6月は前回:-34.5万人から今回予想:-37.5万人と悪化が見込まれている。先月の5月非農業部門雇用者数変化は予想:-52.0万人よりも強い-34.5万人となり市場に大きな衝撃を与えた。市場では「米雇用統計は計算間違いだったのでは?」との憶測が飛び交うほどだった。今回も前回に引き続きポジティブサプライズとなれば、米ドルを取り巻く環境がこれを機に変化する可能性も。また2日(水)はECB(欧州中銀)政策金利も発表予定となっているので外部要因に左右される可能性も大きそうだ。
ユーロ(6月29日〜7月3日)
ECB(欧州中銀)政策金利
今週注目されるのは2日(水)のECB(欧州中銀)政策金利、そしてその後に続くトリシェECB総裁記者会見だ。政策金利は現行の1.00%に据え置くことが予想され、また追加での緩和策もおそらくないと見られている。21日(土)にトリシェ総裁はパリの記者会見で「今は景気対策によっての公的債務を増やす局面ではない」との見解を示した。また前回のECB政策金利時の会見では「環境が回復すれば、迅速に流動性を吸収する」と述べているが、今回は出口戦略についての発言にも注目が集まりそうだ。ユーロの今後の方向性を見る上で注目度の高い分、ユーロを中心に大きく相場が動意付く可能性も。
円(6月29日〜7月3日)
7月1日、日銀短観
7月1日に日銀短観の発表が予定されている。4月1日に発表された日銀短観では大企業製造業業況判断が-58と過去最低水準になるなど弱い内容となった。今回は6月17日の6月月例経済報告で、景気の基調判断から7ヶ月ぶりに「悪化」の表現削除され、与謝野財務相が「明らかに1-3月が景気の底だったと強く推定」との認識を示し、事実上の景気底打ち宣言をおこなった。そのため、事前予想でも大企業製造業業況判断が-48と前回の-58から改善が見込まれている。そのため、事前予想を上回る結果となった場合には景気回復期待が高まり、円買いが意識される可能性も。
英ポンド(6月29日〜7月3日)
相次ぎ発表される経済指標が重要
今週は30日(火)に6月のGFK消費者信頼感調査と第1四半期のGDP確報値、1日(水)に6月の製造業PMI、3日(金)に6月のサービス業PMIが発表される。英経済の早期の回復期待も強いなか、一連の経済指標が期待感を強めるものになるか?弱めるものになるか?に注目したい。前週のポンドは全般的に方向感が欠ける展開となったが、今週は再び方向感が出きそうだ。経済指標が良い結果になればポンドは上昇が加速し、対ドル(ポンド/ドル)・対円(ポンド/円)ともに年初来高値を大きく更新する可能性がある。
豪ドル(6月29日〜7月3日)
引続き、金利先高観がサポートか
引続き、豪ドルは堅調な推移を続ける可能性が高いか。豪経済がリセッション(景気後退)入りを免れた事で台頭した早期の利上げ期待もこれを下支えするだろう。ただ、反落リスクは残っている。7月9日に予定されている6月豪雇用統計がそれにあたる。6月16日に公表されたRBA(豪準備銀)議事録には「労働市場は悪化している」との記述があり、また9日には同国のラッド首相も「失業率は更に上昇すると予想」との見方を発している。これが利上げ期待の動向を握るカギとなるだろう。豪ドルはこの雇用統計を短期的な反落リスクとし、中期的にはリセッション入りを回避した経済の底堅さ、またそれを背景にした利上げ期待をサポート要因として上昇基調を続ける可能性が高いか。今週は特に大きな指標はなく、1日の住宅件数許可件数と2日の貿易収支ぐらいか。ただ、双方共に金融政策には直結しにくい指標なので、影響は短期的・限定的となる可能性が高いか。
NZドル(6月29日〜7月3日)
当局からの「通貨高牽制」発言に注意
26日に発表された第1四半期GDP(前期比)は-1.0%となり、5四半期連続でのマイナス成長を記録した。今回の結果は決して良い数値ではないが、6月10日にRBNZ(NZ準備銀)が出した「今年第1四半期GDPは-1.0%」との予想に一致しており、サプライズではない。また予想に一致したという事で、金融政策に対する見通しも変わっていない。ちなみにRBNZは「第2四半期GDPは-0.3%」との見通しも出しており、仮にその通りになれば、マイナス幅は縮小するものの、6四半期連続でのマイナス成長を記録する事になる。NZドルはRBNZに対する利下げ打ち止め期待を背景に堅調な推移を続ける可能性が高いが、17日にボラードRBNZ総裁が「NZドル高は経済回復にとってマイナスに機能する」とし、間接的な通貨高牽制を発している事から、一方的な上値追いの可能性は低いと見る。今後はこうした”通貨”に対する言及により注意していく必要性があるだろう。
スイスフラン(6月29日〜7月3日)
引き続きSNBによるスイスフラン売り介入が意識される
24日にユーロ/スイスフランが急激に上昇する場面があるなど、SNB(スイス国立銀行)為替介入への警戒感が引き続き意識される展開が予想される。SNBが警戒しているポイントとしては対ユーロで1.5000スイスフランと市場では見られているが、急激な上昇によりその水準からは乖離している。ただ、スイスフランが上昇する場面ではSNB当局者からスイスフラン高を牽制するコメントが出る可能性を意識しておきたい。経済指標では、1日にSVME購買部協会景気指数-6月の発表が予定されている。予想に比べ強い結果になった場合には、スイスフラン買いが意識される可能性も。
カナダドル(6月29日〜7月3日)
原油価格に注意!!
前週カナダドルは幅広く下落したが、一段と下落する可能性がある。今週のカナダドルの動向のカギになりそうなのがNY原油先物価格。カナダは資源産出国であるためカナダドルも原油など商品価格の影響を受けやすく、また3月以降のカナダドル上昇はNY原油先物価格上昇に助けられた面が大きい。そのため、6月以降弱含んでいるNY原油先物価格が下落すれば、カナダドルもつれて下落する可能性が高いと言える。
南アランド(6月29日〜7月3日)
利下げ期待の後退がランドをサポート
30日に貿易収支が発表される。基本的に南アフリカは貿易赤字の国だが、世界的な景気減速により主要輸出品目の貴金属価格が下落したことも貿易赤字の下押しする形となっていた。ただ、ここのところ世界的な景気底打ち期待の高まりから商品価格が堅調に推移していることから、予想よりも上振れる可能性も。また、24日にSARB(南ア準備銀)が政策金利を据え置いた事に加え、ムボヴェニSARB総裁が「私個人的には利下げは予想していない」とコメントしていることもあり、利下げ期待も後退している。利下げ期待の後退・経済指標の改善は、ランドをサポートする要因になる可能性も。










