日本国内には現在、4か所の商品取引所があります。経済産業省主管の東京工業品取引所(東工取)、農林水産省主管の東京穀物商品取引所(東穀取)と関西商品取引所、そして、両省共同の中部大阪商品取引所です。
工業品の東工取、農産物の東穀取
取引所はそれぞれ、取扱い商品が異なります。東京工業品取引所は、投資家の人気が高い貴金属市場(金、銀、白金、パラジウム)と石油市場(原油、ガソリン、灯油)を併設。取引成立数(出来高)の6割以上を占める、日本を代表する取引所です。
東工取ではこのほかにもゴム市場、アルミニウム市場などがあり、主に工業品を取り扱っているのが特徴です。近年では、証拠金や取引単位を従来の10分の1に抑えた「金先物ミニ取引」を導入するなど、個人投資家にも親しみやすい商品設計に努めています。
東京穀物商品取引所では大豆、コーン、小豆、コーヒー、粗糖などの農産物が主体となっています。これらの商品には、種まきから生育、収穫を経て1年で完結する相場サイクルと、天候異変などで大きく騒がれるという特徴があります。
中部大阪は石油、関西商取はコーン
名古屋の中部大阪商品取引所は、東工取と同じ石油市場(ガソリン、灯油)の成功で出来高を確保、2006年1月に大阪商品取引所を救済合併して誕生しました。主な取引は、従来から続く石油製品、鉄スクラップ、鶏卵と、大阪から引き継いだゴム、アルミニウム、ニッケルなどがあります。
関西商品取引所はコーンが取引の中心で、そのほかには粗糖、コーン指数などを扱っています。
同取引所の悲願は「コメ」の上場。世界初の先物取引が江戸時代の大坂・堂島で行われていたとされる歴史的背景が主な理由ですが、東穀取を含む農水系取引所では、日本の主食でもある「コメ」の上場実現に向けて精力的に取り組んでいます。
シカゴ&ニューヨークを中国が猛追
株式や為替などほかの金融商品同様に、商品先物取引においても国際標準となるのは主に米国です。
米国を代表する商品取引所には、大豆、コーン、小麦などの農産物を扱うシカゴ商品取引所と、金や原油など工業品関係が上場されているニューヨーク商品取引所などがあります。いずれも、出来高など市場規模は世界でも群を抜く存在。ここで決められた価格が世界の商品取引所の指標となっています。
また、商品先物市場においても中国は要注目です。工業品の上海先物取引所、農産物の大連商品取引所などは近年、出来高では世界でもベストテン入りするまでに急成長しています。
