装飾品のほか、工業品としても「加工しやすい」「熱伝導に優れている」という性質を生かして、携帯電話などのエレクトロニクス製品に多数使われている「金」。そんな金相場のポイントは、わずかな流通量にあります。
人類の有史以来、金の採掘量は「50メートルプールでわずか2杯分」という有名なフレーズがあります。むろん、毎年、新たに生産される金地金(金の現物)があるため、「2杯分」の真偽のほどは――。要は、政府や銀行、個人富裕層などが保有する金はその懐深く眠ってしまい、なかなか市場には出回らない、という状況にあることを把握しておきましょう。
「ワシントン合意」で再び脚光
実は、金相場は長らく下落基調が続いていました。1970年頃まで続いた金本位制のなごりで、世界各国の中央銀行は金を大量に保有し続けていたものの、80年代に入ると、ほかの金融商品とのバランス見直しが進められた結果、売却が相次ぎ、金相場が低迷しました。
相場環境が一変したのは1999年、世界各国の中央銀行が年間の現物売却量を規制した「ワシントン合意」の締結がきっかけです。これにより、突発的かつ大量の金の売却が起こらなくなり、相場は安定。さらに、2000年代に入ると中東情勢の緊迫化を受けて金の安全性がクローズアップされるようになり、「有事の金」として人気が高まりました。
新商品が続々登場!
そして2007年、日本では「金」に関する新商品が立て続けに登場。7月には、証拠金や取引単位を従来の10分の1程度に抑えた「金ミニ取引」が、さらに10月には、金の価格に連動する投資信託「金価格連動型上場投資信託」がスタートしました。このような“追い風”を受けて、世界の「金」相場は年々、堅実な成長を見せています。
