
一般の投資家は、取引所で直接「商品」を売買することはできません。まずは商品取引員といわれる商品取引会社など専門業者を通じて取引証拠金を預け入れた後、すべての売買注文についても商品取引員を通じて行います。
こうして大勢の委託者(投資家)から多額の取引証拠金や有価証券を預かっている商品取引員が、万一、倒産したとしたら――。こうした不測の事態に備えて2004年12月に誕生したのが、国内商品取引所共通の清算機構である「日本商品清算機構(JCCH)」です。
同機構の主な業務は債権引受け業務です。商品先物市場で成立した取引について、同機構が一方の当事者の債務を引き受けると同時にそれに相当する債権を取得して、それぞれの相手方に代わって決済における当事者となり、決済の履行を保証する、というしくみ。同機構の誕生に伴い、それまで、商品取引会社が委託者から預かり、分別管理していた証拠金は、同機構に一括預託されるようになりました。つまり、商品取引会社が仮に破綻するなどして「違約」が発生した場合でも、証拠金は同機構にて保護されていますので、委託者債権に影響は及びません。
さらに、商品取引員に対しては「委託者保護基金」への加入義務を課し、分離保管制度によっても弁済しきれない損害については、委託者1人あたり1000万円を上限に基金から支払う「ペイオフ制度」が完備されています。