信用取引とは、一言でいうと、「お金を借りて株を買う」「株券を借りて株を売る」ということ。
信用取引を行うにあたって、最大の利点は、手持ちの資金量を上回る、比較的高額の投資を行うことができることです。細かい規定などは証券会社ごとに定められていますが、おおむね3倍強程度まで資金力を高めることができます。
・目指せ!投資の達人『はじめての信用取引』
(6)株不足になるといきなり発生 逆日歩や日歩ってなに?
信用買いのメリットであり、信用売りにとってはデメリットになるもの…。それが今回のテーマである「逆日歩(ぎゃくひぶ)」です。
大幅な株不足銘柄(信用売り残が買い残を大きく上回るような銘柄)の場合、信用の買い方は逆日歩を受け取れ、逆に売り方は逆日歩を支払わねばならなくなります。
逆日歩とは、正式には品貸料のこと。信用取引の買い方が払う通常の金利を「日歩(ひぶ)」というのに対し、信用の買い方が受け取ることができることから、日歩の逆という意味で、逆日歩と通称されるようになりました。
それではどのようなメカニズムで、逆日歩が発生しするのか、見ていきましょう。
逆日歩発生のメカニズム
通常、ほとんどの信用銘柄は買い残が売り残を上回っています。この状態では逆日歩は発生しません。信用で買った投資家の株券は買い方の手元にはいかず、証券会社を通じて証券金融会社(東証銘柄なら日本証券金融)に集められます。この分の株券が、信用取引の売り方に回される格好となり、手元に株券がないのに信用売りを行うことが可能となるわけです。
ところが、信用売りが急増して、売り残が買い残を上回ってきたらどうなるでしょうか?
この場合、信用の買い方から預かった株券だけでは、売り方に貸し付ける分を賄えなくなります。こうなると、どこかから株券を調達してこないと、市場で受け渡し不能事故が発生してしまいます。
そこで日本証券金融(日証金)は生保、損保、証券会社や一部事業会社などを対象に、毎日、株不足銘柄を借り入れるため、「1株当たりいくらなら貸してくれるか」を入札で募るのです。こうして落札した価格のうち、最も高い価格の一本値で品貸料(逆日歩)が決まります。逆日歩は売り方の投資家のために実施しているわけですから、信用取引の売り方が払うことになります。
もちろん、株不足銘柄の株券を預けているという点では、信用の買い方も生損保などの落札企業と同じ立場。ですので、信用の買い方にも「1株当たり何円」という同じ条件の品貸料が支払われることになります。
逆日歩銘柄の「買い」は信用が有利
逆日歩だけを目当てに買うというのは感心しませんが、もしも、大幅な株不足で連日大幅な逆日歩が付いているような銘柄を買うのなら、現物で買うよりも信用で買った方が有利なのは言うまでもありません。





