バリュー(Value)とは、直訳すると「価値」「真価」。バリュー投資とは、実態はもっと価値があるはずなのに、市場で割安に放置されている銘柄をこっそり購入、いつか見直されるのを待つという投資法です。
・一緒に学ぼうバリュー投資
(1)バリュー投資とは?
「日経平均4年ぶり高値」「活況!22億株」――本紙1面の大見出しにはセンセーショナルな文字が連日のように躍り、株式市場は今、大きな転換期を迎えたとの見方が強くなっています。
その要因の一つとして挙げられるのが外国人の積極的な日本株買い。「日本には海外の株式市場よりも、魅力的な銘柄が割安に放置されていたから」と言えるでしょう。いち早くそれに気付いて大きな波に乗ることができた方はホクホク顔。しかし、その傍らには、じだんだを踏んで悔しがっている方もいらっしゃることと思います。
それでも、国内約4000の上場企業にはまだまだ評価余地を大きく残している銘柄がきっと眠っているはずです。この連載コーナーでは、そんな「ダイヤの原石」を皆さんに発掘してもらうため、そして少しでも多くのリターンを得てもらうために「バリュー投資」にスポットを当て、初歩の初歩から解説していきたいと思います。
バリュー(Value)とは、直訳すると「価値」「真価」。バリュー投資とは、実態はもっと価値があるはずなのに、市場で割安に放置されている銘柄をこっそり購入、いつか見直されるのを待つという投資法。ここでのポイントは「いつか」ということで、投資の基本姿勢は「バイ&ホールド(長期保有)」です。短期間で大きな成果は望みにくいのですが、投資する銘柄はもともと低評価にあるので、大損をしにくく、かつ、リターンを得やすいということが特徴です。
では、その割安株を探すにはどうすればいいのでしょうか。ここで必要になってくるのが投資の基準値となる株価指標。皆さんおなじみのPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本比率)などを活用して選別します。以下はそれぞれバリュー投資で代表的な3つの指標についての説明です。
3つの指標
(1)PER…株価収益率。最も広く使われている投資尺度で、利益に対して株価がどのぐらい買われているかを示す。
何倍なら割高で、何倍なら割安なのか絶対的基準は存在しないものの、同業他社間で数値を比較することで、その銘柄の値位置を判断できる。新興市場では100倍、200倍という銘柄も多数ありますが、東証1部全銘柄の今期予想PERの平均(8月16日終値ベース)は18・28倍で、世界標準は20倍前後と言われています。
また、一時的な要因による損益(特別利益、特別損失)によって大きく変化することもあるので、注意が必要です。バリュー投資では一般的に10倍ぐらいの銘柄を対象とする場合が多いようです。
(2)PBR…株価純資産倍率。資産内容や財務体質を判断できます。またの名を解散価値ともいいます。ライブドアによるニッポン放送買収騒動で一躍有名になりました。
1倍割れなら、投資先の企業が倒産した場合でも元本(投資金額)以上の額が株主に返還されますので(あくまでも理論上ですが)、投資の際の心理的負担が軽くなるほか、TOB(株式公開買い付け)を用いたM&A(企業買収・合併)を提案され、大きく値上がりするというようなハプニングの可能性も出てきます。バリュー投資では1倍割れが目安です。
(3)ROE…株主資本利益率。この値が大きいほど効率的な経営が行われているといえます。特に外国人投資家が最も重要視する指標の一つで、ROEの高い企業は株価上昇、高配当の期待が高まります。特別利益要因の影響や株主資本(自己資本)が小さい企業ほど数値が高くなる傾向があります。
ほかにも、配当利回りやROA(総資本利益率)などのさまざまなものさしで自分なりの基準をつくり、高い運用成績を残している“スゴ腕”個人投資家の方たちもいらっしゃいますし、突き詰めていくとDCF(割引キャッシュフロー)を算出、PMV(事業家的市場価値)も考慮するなどの複雑な作業もあるようですが、とりあえずは上記3つの指標さえしっかり活用できれば(これが意外と難しいのですが)、十分でしょう。次回はこれらの指標を活用した割安株の選別法を紹介したいと思います。





