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株式投資入門

バリュー(Value)とは、直訳すると「価値」「真価」。バリュー投資とは、実態はもっと価値があるはずなのに、市場で割安に放置されている銘柄をこっそり購入、いつか見直されるのを待つという投資法です。


・一緒に学ぼうバリュー投資

(2)PER≒益回りで探そう

PER20倍なら株式益回り5%


前回挙げた3つの指標、PER(株価収益率)、PBR(株価資本比率)、ROE(株主資本利益率)はご理解いただけたでしょうか? 今回は実践第一段階として、これら指標の中から、PERを活用した割安株の選別法を紹介したいと思います。


PERは収益面から現在の株価にアプローチする指標、例えば、1株利益100円で株価が2000円の銘柄ならPERは20倍です。株式は未来を買う金融商品ですから、ここでいうPERは予想1株利益を基に計算した「予想PER」です。もちろん、本紙の相場データで掲載しているPERも会社が直近の業績発表や情報開示で明らかにしたデータを基に算出した今期の予想PERとなっています。


では、PER何倍が割安水準と言えるのでしょうか? それには、なぜ預貯金や債券、不動産投資など数ある金融商品の中で「なぜ株式投資なのか?」ということを説明しなければなりません。そもそも株式投資とは「投資家が企業に資金提供するかわりに、企業が手に入れた利益を投資額に応じて配分してもらうという見返りを期待するもの」ですね。


前述のPER20倍の企業を例にとると、資本家が投じた資金と同額の利益を生み出すには20年間かかる企業(投資金2000円÷利益100円=20年)といえますから、ほかの金融商品に置き換えれば、年5%(利益100円÷投資金2000円×100=5%)の「利回り」ということになります。これを「株式益回り」と言います。


一般的な利回りとの差は、その利益全額が投資家に還元されるものではないということ、企業業績によって変化する可能性があるということです。これは大きなリスク要因です。このような条件にもかかわらず、わざわざ株に投資することは、ほかの金融商品の「利回り」以上に十分なリターンが期待できなければ割に合わない投資ということになります。


一般的に安定性が高いとされる国債の中でも、世界一リスクの低い米国債を比較対照にしてみると、米国の長期国債は4%台前半。今後、一段の利上げ観測も出ていますし、便宜上5%としてみましょう。すると、どう考えてもPER20倍の銘柄に投資するのは賢明でない(ただし、業績の変化は無視)ということになり、PERの世界平均が20倍前後にあるということもうなずけます。


PER20倍を上限の目安と考えると良いかもしれません。下限については理論上1倍に近いほど良いということになりますが、市場にそんな銘柄はそうそうありませんし、そういう銘柄は何か欠陥があると考えたほうが無難でしょう。だいたい10倍ぐらいが目安でしょうか。


これなら米国債の2倍の益回りを出す株ということになりますし、バリュー投資の大家ベンジャミン・グレアムの「国債の2倍を安全域として見ろ」の言葉とも符合します。それに、この条件でなら「業績が良いのに何で上がらないのかな?」というバリュー投資の「有望銘柄」が多く探し当たる水準でもあるのです。



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